Yの悲喜劇

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腐女子/商業BL/読書/漫画/アニメ

【BL雑談】「このBLがやばい!2021年度版」が発売されたのでざっくり分析してみた

 今年はBL漫画をたくさん読んだので、数年ぶりに購入しました。

 面白いな、と思ったのはランキングの集計。

BL有識者40名の回答を、1位=10点、2位=9点、3位=8点、4位=7点、5位=6点で集計しました。なお有識者の総得点がwebアンケートの総得点を下回る場合は、有識者の総得点が、有識者+アンケートの合計得点の50%以上となるよう整数倍されます。

  昔買っていた時の集計はどうだったっけ……と思いつつ、最後の「有識者+アンケートの合計得点の50%以上となるよう整数倍されます。」を名言しているのは珍しい気がした。*1

 調べたがりの性なので、こういうことを明言されるとでは有識者のみのランキングはどれだけ異なるのかが気になったので調べてみた。

 

 ということで、以下有識者のみのランキングや他のざっくりした分析、個人的な感想を記載しています。興味のある方はどうぞ。

 なお、先に申し上げるとこの集計方法は後述の理由により正しかったと私は思っています。

 

*1:本誌にてこの集計方法は今回が初めてである旨が記載されています

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【BL雑談】Cafe801に行ってきた

 緊急事態宣言が解除されて少し経ったので、久々にCafe801に行ってきました。

cafe801.org

 BL漫画だけで1万8000冊ある、とのこと。あんまり数知らなかったのでHP見てびっくりした……。

 BL漫画は電子書籍の流れが特に強いけど、昔の作品は電子書籍化されてないので、昔の作品を読めるのは本当にありがたい。古本屋で探すのも大変ですしね。

 内装がすごくリラックスできて、仕事で疲れた時に来るとすごく癒されます。

 

 Twitterはこちら → http://Twitter@cafe801info

(少し前に元のTwitter垢がなくなってしまったらしく、新設されたそうです)

 

 内装はこんな感じ。お店から撮影・掲載許可いただいております。

 

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フリースペース。花が飾ってあったりしてお洒落だけどリラックス空間。

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BL漫画本がずらり。大まかな属性ごとに分かれているので、○○ジャンルの本をまとめて読みたい時に便利。

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BL漫画以外にも少女漫画・少年漫画も揃っています。

 

 現在は事前予約制とのこと。こんな情勢ですが、ゆったり落ち着いて漫画が読める空間なので、気になった方はぜひ。

ameblo.jp

 

 今回は短めの記事。振り返ると最近の記事はひたすら長かったですね……。

【BL漫画】晴れたる青空(深井結己) 長文感想

 商業BLの短編集が少なくなったなあ、と懐古厨じみたことを言ってみる。

晴れたる青空 (バンブー・コミックス 麗人セレクションDX)
 

勉強だけが取り柄の優等生・衣川と札付きの不良の吉見…
普通なら決して交わるはずもないふたりの魂はしかし、あの日、あの消毒薬くさい保健室の一隅でまちがいなくつながっていた……
そう、互いに息づまるような青春の煉獄の中でもがきながら、この世でただひとり、信じるべき相手の存在を身近に感じて―― 。
残酷かつ苛烈なる人生に立ち向かう少年達の戦いと彷徨を鮮烈に描いて至高の名作の呼び声高い表題作をはじめ、心ふるわす感動に満ちた,、在入手困難な幻の傑作選をベスト・セレクト!!
ここでしか読めない描き下ろし珠玉編22Pも必見のファン待望、豪華プレミアム作品集ついに刊行!! 

 初期短編集、ということで90年代後期に描かれた作品がずらり。90年代のBLってどんな感じだったの、と聞かれたらこれを差し出すとなんとなく納得されそうな雰囲気の作品がそろっている……1作除いて。

 表紙のような悲しさをはらみつつも温かい話……を期待すると間違いなく痛い目を見る。それよりも暗いトーンの死にネタ・トンデモオチが勢揃いの劇薬短編集と思って読むと結構面白いと思う。

 

 特に2作、ベクトルが全く違う凄い作品があるので、それについて詳しく語りたい。

 

 以下、長文感想です。ネタバレあり。

 正直ネタバレなしで読んでほしい短編集なので、ネタバレが少しでも嫌な方はぜひ読んでから見てください。……電子書籍化もされてないんですけど……。

 

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【BL漫画】ヴァイオリニスト(水城せとな) 長文感想

 久々に読み返したら、当時と全然違う感想を抱いた。

円慈と極は音大生。高校生の頃から秘かに付き合っていたが、社交的な極に比べて地味な円慈は常に彼の言いなりだった。そんな危ういバランスを抱えた彼らの前に、天才ヴァイオリニストの桐原が現れて―――。 

 この作品が初連載らしい。絵柄がだいぶ違う。

 初読時の感想を引っ張り出したら円慈と極の関係に注視していてそれ以外をあんまり見ていなかった。

 恋愛漫画としてよりも才能至上主義の話として読んだ方がよくわかりやすい話だった。再読して強く感じた。

 

 以下、初読時と再読時と比較しつつの感想です。ネタバレありまくります。

 

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【BL漫画】マイ・ボーイ(吉池マスコ)感想 良作だけどHシーンに身の置き場がなかった理由

  BL漫画だけどBLというより親の子離れ/子の親離れの話だと思う。

マイ・ボーイ (MIKE+comics)

マイ・ボーイ (MIKE+comics)

 

「私の恋人が死んだ――」

恋人・欣太の訃報を受け、葬儀へと向かったゲイの由起夫。
そこで欣太の幼い息子・響を引き取る決心をする。
時は過ぎ、18 歳となった響と暮らし、年下の恋人・英雄との 関係も順調で、幸せを感じる由起夫。しかし響は由起夫にある思いを抱えていて…?

 正直表紙を見た時になるほど3Pか……と思った自分の心の穢れが浄化されるくらい清らかな良い話だった。お天道様の下でまっとうに生きる人たちの光を真正面から受けたので、良い話だった……としか言えない。

 あえていうと、清らかで光にあふれすぎててHシーンをどう楽しめばいいのかわからなかった。

 

 以下、感想とうだうだした自己分析です。相も変わらずネタバレ盛りだくさんです。

 

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