【ゲーム】グノーシア クリア記念レビュー(ネタバレ無)
この間プレイしていた「グノーシア」をクリアした。
めちゃくちゃ面白かった。
クリアした上での感想語りは別記事でするとして、いろんな人にプレイしてほしいな~と思うので、宣伝も兼ねてネタバレなしのレビュー記事です。
長文なので続きは下に。
1.NPC達と人狼をすること
人狼は大人数で行う対人ゲームなので、NPCとプレイしても味気ないんじゃないかと思っていた。プレイ前にTLでゲーム画面が流れたときは、発言が短くて淡々としてるなあと感じた。
実際にプレイすると、NPC14人全員が異なるプレイスタイルで飽きない。
1人1人の発言は短い&ある程度テンプレ化しているが、「カリスマ」「直感」「ロジック」「かわいげ」「演技力」「ステルス」のステータスがそれぞれバラバラに振られているので、似通ったキャラがいない。
同じようにかわいげが強いククルシカ・オトメでも、かわいげで猛威を振るい自分の感情のままに動くククルシカと、ロジックもあるからかわいげはあくまで自分が吊られないための強みの一つでしかないオトメでは全く違う。
いかにも人狼が得意そうなロジック強者のラキオ・夕里子様だと、夕里子様は自陣営が不利になる「絶対に人間だ」は言わないのに対し、ラキオは自陣営が不利になってもロジックを優先して「絶対に人間だ」を使って盤面を確定させにかかる。
他のキャラも多彩で、だから何ループも同じ面子で人狼をしても飽きが来ない。同じ面子だとしても、ゲーム内容は役職・グノーシアの組み合わせで全く異なるから。
2.サクサクとテンポよくループ人狼
「グノーシア」では人狼ゲーム中の発言は簡略化されていて、1ループ5分~15分ほどで終わる。味気ないと思うかもしれないけど、このテンポの良さが快適さにつながってる。
「グノーシア」の人狼はキャラが多彩で、全員が人狼のセオリー進行を理解しているわけではない。だからこちらが正しいことを言っているのに何となく雰囲気で吊られたり、なんならゲーム開始前に死亡したキャラがドクター=霊能で霊乗っ取りされて負けることすらある。
つまりこのゲームの人狼は、プレイヤー側に必ずしも優しい展開ではない。
「グノーシア」の凄いところは、不快な人狼ゲームがないことではなく、1回のゲームが短いから不快なゲーム展開になっても気にならないことだ。
インターネット短期人狼プレイヤーなのでどうしても実際の人狼ゲームと比べてしまうのだけど、実際の人狼ゲームは1回に1時間超かかることもざらにある。開始前の待ち時間も含めると2時間は人狼に費やすことになる。それだけ時間がかかるゲームでも、即吊られたりもっとひどいクソゲー村に出会うことが少なくない。書いてて辛くなってきたが、事実だ。
普通の人狼だと1時間かかってクソゲーに出会うから許せないが、「グノーシア」は長くかかっても15分程度だ。しかもこちらが死んだらその時点で1ゲームが終了する。15分程度なら、まあいいか次行こうくらいにしか思わない。
人狼はある程度ストレスがかかるゲームだと思っているけど、その上で「グノーシア」は人狼でありながらストレスフリーにできるように設計されている。このゲームバランスは本当にすごい。
3.コミュニケーションツールとしての人狼
人狼ゲームは「面白そう」と言われつつも「ギスギスするから嫌」「一人ガチ勢に偉そうにされて場が支配されるのが耐えられない」「こっちは正しいことを言ってるのにムードで吊られるのが理不尽」という声をよく聞く(そしてその声は正直ほぼ当たっている)
「グノーシア」は上で書いたテンポの良さから人狼ゲームにまとわりつく陰湿さを極力排除し、他者を知るコミュニケーションツールとしての人狼ゲームになっている。
ゲームでの対話を通してその人のクセや思考傾向を知り、ゲームに勝つ。言われてみるとなるほどコミュニケーションツールとして人狼は最適だ。
「グノーシア」は最終目的が「ゲームに勝つ」ことではなく、「ゲームを通して全14キャラの性格・背景を知る」ことだから、(展開上勝たなければならない時はあるけれど)勝ちにこだわって意固地にならずに済む。
人狼を通してキャラクターと信頼関係を築ける。100ループ以上付き合うことになるので、キャラクターの嫌な面もいいところも知ることができる。だから最終的に全キャラ思い入れができる。
全キャラに思い入れができるからこそ、アドベンチャーパートが輝く。ネタバレになってしまうのでここでは語らないけど、EDは本当に感動した。
容量が軽く(確か1GB未満)、値段も3000円未満と安いので、暇ができた方はぜひぜひプレイしてほしい作品です。