【ゲーム・CD感想】ミリシタTC「クルリウタ」感想~信じて送り出したアイドルがえらい目に遭ったので考察したい~
アイドルマスターミリオンライブ THEATER CH@LLENGE 03「クルリウタ」が発売された。
THE IDOLM@STER MILLION LIVE! ニューシングル
- アーティスト:野々原 茜(CV.小笠原早紀)、島原エレナ(CV.角元明日香)、桜守歌織(CV.香里有佐)、二階堂千鶴(CV.野村香菜子)、北沢志保(CV.雨宮 天)
- 発売日: 2020/07/29
- メディア: CD
私は島原エレナ*1推しなのでウキウキしながら聞いた。投票で勝ち取った役なので嬉しかった。
……えらい目に遭った。
何がどうえらい事になったか、以下感想&考察です。ネタバレしかないのでCDを聞いてから見たほうが良いです。
あと担当・Pを名乗っていいのか自分の中で整理がついてないので、「推し」と表記しています。ご了承ください。
Ⅰ.感想
1.「THEATER CH@LLENGE03 クルリウタ」について紹介
①キャスティング投票企画「THEATER CH@LLENGE」について
アイドルマスターミリオンライブシアターデイズ(以下ミリシタ)には「THEATER CH@LLENGE」(以下TC)というキャスティング投票企画があった。
ドラマは3つ・配役は各5役、3×5=15枠それぞれで1位になったアイドルがCDに出演できる企画だ。あくまで役の中で1位を取ることが大事であり、全枠の投票数合計で1位になっても意味はない。しかも投票結果がリアルタイムで確認できる。
投票の結果選ばれたアイドルが出演し、歌&1時間近くのドラマパートが用意された。投票で勝ち残ったアイドルへのご褒美CDだ。
私は島原エレナ推しとしてこのTC企画にリアルタイムで参加していた。参加時はめちゃくちゃ神経が削れたけど、無事エレナが役を勝ち取れてよかったです。
……そう役を勝ち取れてうれしかったんです……いや今でも嬉しいですが……。
②「TC03 クルリウタ」TC企画開催時の紹介
TC企画開催時はドラマの概要までは明かされず、「孤島サスペンスホラー」としか出てなかった。このキャスティング投票企画は過去2回開催されていて、過去にも「学園ホラー」「サスペンス」といったテーマがあった。その流れだろうけどしかし「孤島サスペンスホラー」ってなんやねん、とは各所で言われた。
配役はこんな感じ。
投票企画で争った2位枠の中でも特に得票の高かった律子・伊織も出演。
③孤島サスペンスホラーに推しが出ることについて
サスペンスホラー→悲鳴が聞ける!普段は聞けない演技が聞ける!
これくらいのテンションでした。アイドルもので悲鳴が聞けることってほとんどないですからね。
ホラーの友達役なんて死ぬだろと思っていた(その上で友達役島原エレナを支援した)ので、ある程度覚悟はできていました。できていたつもりでした。
2.ドラマパート「誰ソ彼ノ淵」感想
①『誰ソ彼ノ淵~プロローグ~』
いきなり伊織(CV.釘宮理恵)の悲鳴から始まる。この時点でイヤホン離しそうになる。くぎゅの迫真の悲鳴なんだけど、すまん開始即悲鳴はちょっと心の準備ができてない……。
食べ物を拒否する伊織に無理やり食べさせるメイド志保さんが怖い。ビンタで言うこと聞かせるくだりは正直きつい。
開始2分しか経ってないのにすでに怖い。こんなんでこの先聞けるかな……と思いながら主題歌「クルリウタ」に入る。ミリシタで叩いてた時はおー怖いサウンドだくらいにしか思ってなかったけど、ドラマパートの中で聞くこの曲はガチで怖い。
②『誰ソ彼ノ淵~島~』
島に遭難~館に招かれて泊まるまで。
船が災害に遭うまでのほのぼのパートがかわいい。特におっとりした歌織先生としっかり者の律っちゃん教育実習生の組み合わせはかなりいい。
メイドの志保さんの第一声が「……オオイカ」……なんて言ったのかわからなくて3回くらい聞きなおした。意味が分かったのはドラマCDを聞き終えてからです。
女主人千鶴さんは普通。というかこの人終始トーンが変わらないな……。
「新鮮な食材がたくさんありますのよ」……すでに嫌な予感がする。
③『誰ソ彼ノ淵~夢~』
晩餐会~裏のお墓まで。
南京錠で閉ざされた部屋で3人話している中で唐突に聞こえる悲鳴が怖い。悲鳴というのはもうちょっと心の準備が出来てからでないと心臓に悪いんですが!
茜の見た夢の内容が露骨に不穏。知ってるぞ……主人公だけが知ってるホラー体験、ホラーの定番だもんな……(と言い聞かせる)
律っちゃんが消えてもトーンの変わらない千鶴さんが怖い。
いろいろ不穏な空気を漂わせつつ、お墓に行く伊織を茜が追うまで。意味ありげに「オレンジのガーベラ」を供える伊織。これ以外で花が出てくるシーンがない。……後から考察色々見てぞっとした。
④『誰ソ彼ノ淵~森~』
惨劇。
志保さんが伊織を斬殺する流れはめちゃめちゃ怖い。SEが怖い。アイドル物のドラマCDでチェーンソーの音が響くとは思わないじゃん!?
晴れた夜の下、ぬかるみ(察して)に足を取られて落ちた歌織先生~流れるクルリウタからホラーのクライマックス感が強い。
しかも普通の女子高生&先生なので、みんな弱いので助かる未来が見えないし実際助からない。SEが生々しくて怖い。
推しが泣き叫びまくっているんだけど、実際に聞くと興奮どころか正直申し訳なさのが強い。推し(エレナ)が2推し(志保さん)に殺された……。
⑤『誰ソ彼ノ淵~エピローグ~』
プロローグと同じ内容、で伊織のポジションを茜が担っている。
「デミグラスソースのシチューです」……お前それ歌織先生とエレナの(気づいてしまった貴方はSAN値チェック)
⑥『DIAMOND DAYS』
キャスティング投票企画恒例のカーテンコール曲。いい曲なんだけど「仲間がいるって最高!」ってテンションじゃねーよ!!!!
⑦「誰ソ彼ノ淵」全体感想
推しがシチューの具になった。推しが2推しに斬殺された。
普通のドラマCDで推しのアイドルが斬殺されるくらいならまあそういうこともあるよねと思うけど、このCDはキャスティング投票企画のご褒美だ。信じて役に投票したアイドルがシチューの具になる経験、たぶん二度とない。
キャスティング投票企画のご褒美CDでこの惨劇をやるのは正気か? と思いますが、推しに限らずアイドルが泣き叫び斬殺され、しまいには無間地獄に陥っていくところを聞けるCD。
多少の説明臭さ・駆け足ぶりはあれど、全体通して出来が良いホラーだったと思います。
Ⅱ.考察
※以下の考察はドラマパートの記述が基になっていますが、妄想・怪文書成分を含んでいます。また他の方の考察を否定するものでは一切ありません。
一種のトンデモ仮説として見ていただければ幸いです。
1.ドラマパートでの考察材料
①プロローグのラジオ
要約すると「40年前に船が遭難」「乗客の大部分が今も行方不明」と言っている。
②「……オオイカ」
メイド志保さんの第一声。終わった今だと「……多いか」だとわかる。
茜・エレナ・歌織先生・律っちゃんの4人を見て「多い」。今思うと志保さんは4人の事を最初から食料としか見ていないから「多い」が第一声だったんだと分かる。
③家畜の面倒を見る人・集落
存在は口頭で語られるけど、存在だけで実際に人が出てくるわけではない。家畜の面倒を見る人って誰……? 集落に人っているの……?
④週に1回食料ほか商品を運ぶ人
千鶴の口から語られる。実際に登場するわけではないので、存在は不明。
⑤茜の見た夢
律っちゃんが見てはいけないものを見た結果メイド志保さんに殺されるシーン。を夢で見る茜ちゃん。
1)律っちゃんが何を見たか
具体的には語られないけど、志保さんが船で遭難した人を解体している場面、でほぼいいのではないかと思う。
2)なぜ茜ちゃんが夢で見たか
主人公パワー。後述するけどエレナ・歌織先生が夢を見ていなくて茜ちゃんが見たのはそれ以外の説明つかないと思うけど……どうだろう。
⑥たくさんのお墓
伊織だけが知っているもの、と思われる。メイド志保さんは知っているかもしれないけど、その後の晩餐会の様子から千鶴さんは知らなかったと思われる。
⑦オレンジのガーベラ
伊織がお墓に供えたもの。花に詳しい役・アイドルが不在で、かつこの後花が出るシーンが全くないので、ここだけとても浮いてる。
最初は何のシーンだと思っていたけど、他の方の考察で「オレンジはやよいの個人カラー」って見てぞっとした。やよいはTC投票企画でメイド役を志保さんと争って2位になった。
「ちょうどひと月ほど前にペットが死にましたの」……そういう事を言うな!!
⑧「生き残れたかもしれないのに……私のように」
伊織解体時に歌織先生を見つけた志保さんの独白。他にもプロローグや終盤の「ちゃんとしないと私がご主人様に怒られる」と言っている。
⑨エピローグのラジオ
要約すると「船の沈没」「13体の遺体が打ち上げられている」「今もなお26人が行方不明」と言っている。
13+26=39。こういう流れで「39」を使うのやめよう!? それはミリオンライブで大事な数字だよ!?
2.「クルリウタ」歌詞からの考察
①誰視点の歌詞か
ドラマパートを聞いてから歌詞カードを見て、歌を聞きなおしてみた。
誰視点の歌詞か、想定したのは以下3説。
- 歌割ごとに視点が変わる(=歌っている役の視点で語られる)
- 1番=メイド志保さん、2番=女主人千鶴視点
- 全編通してメイド志保さん視点
1=歌割ごとに視点が変わる、はパッと聞きではそれっぽい説だと思ったけど、歌織先生パートが本人の心情にはどう解釈してもそぐわないので却下した。
エレナの「偽りながら 愛することが 人間の正しさならば」はエレナは茜が好きなのでは?と解釈できなくもないけど、歌織先生の「正常を纏わせて 隣で生きようか」は歌織先生のどの場面の心情にも合わない。ので歌唱者ごとの視点を書いた歌詞ではない。
2=1番志保さん・2番千鶴説はかなり合っていると思う。メイド志保さん視点の歌詞と捉えるとまんまだし、千鶴さんの心情にも沿ったものだと解釈できる範囲だ。
ただこの説を採用するとCメロと3番&ラスサビの歌詞は誰視点なのかわからなくなる。
Cメロ=志保さん・千鶴、3番&ラスサビ=茜・エレナ・歌織視点と解釈してみたけど、3番=茜・エレナ・歌織視点が全く違う。
「救い願う ふたつの瞳に 狂おわせ」って助けてと怯える被害者(茜エレナ歌織)視点じゃなくて、怯える被害者を襲う加害者(志保さん)視点の歌詞にしか思えないし。
3=全編通してメイド志保さん視点、が一番正解に近いと思う。
正解、と断言できないのは一部歌詞が志保さん視点には見えないから。
「偽りながら 愛することが 人間の正しさならば」はメイド志保さんの心情なのか大変怪しいし、Cメロは全く志保さんに思えない。
……と書いていて気が付いた。クルリウタの歌詞で「愛」に関わるところだけ女主人・千鶴視点なのではないか。
後述するけれど、ドラマパートを聞く限り、メイド志保さんの心の中に愛があるとは思えない。
それに対して、女主人千鶴さんの心に「愛」に関わるところが皆無とは思えない。伊織や遭難した4人をもてなすくだりは、伊織や4人を最初から食料とは見ていない証左ではないだろうか。
ということで、クルリウタの歌詞は9割メイド志保さん視点だが「愛」が出てくる箇所だけ女主人・千鶴視点である、が私の結論です。
具体的に言うと以下の箇所。
- 偽りながら 愛することが 人間の正しさならば 正常を纏わせて 隣で生きようか
- 殺めるべきは 愛しいぬくもり それとも欲望か[愛しき蕾 触れさせはしないの] 今を明日を 全てが欲しいと 滴る心[全てが欲しい 狂り 滴る心]
- 儚く美しく 愛を 陰ることない永遠を
「ご覧 また人間が人間を 奪う」は千鶴の言葉だけど、その後の歌詞を見ると千鶴さんの言葉を聞いている志保さん視点と思われるので除外しました。
②何が「クルリ」なのか
歌詞だと「クルリ」は「繰るり」と「狂り」と当てられている。
クルリウタの歌詞の大半が志保さん視点だと思うと、「狂り」は狂気に侵されていく志保さんの心情と推察できる。
では「繰るり」は何か。
先に断言すると、「誰ソ彼ノ淵」はループ物ではない。プロローグとエピローグでラジオの内容が変わっているので、時間が止まっていることはない。
しかし、プロローグとエピローグは娘役が伊織→茜に変わっているだけで、行われている事がほとんど変わらない。
ここから、「繰るり」=毎日同じ内容を行っている、ということではないか、と思う。変わり映えのしない行動を毎日強要される……望まない行動であれば地獄ですね。
3.「誰ソ彼ノ淵」舞台考察
要は島についての考察です。
上記で、「ループ物ではない」と言ったが、島の道理は通常の世界の道理とは異なっている。
女主人・千鶴の望むことが島の道理となっている。
●根拠1)クルリウタの歌詞
サビで「守るべきは この世の道理 それとも真心か」と歌われているけれど、ここで語られている「この世の道理」というのは女主人千鶴さんの言いつけ=島の道理だ。
メイド志保さんについては後述するけれど、メイド志保さんの「真心」は普通の人間として普通に生きたいという気持ちだと思う。なので相反する「この世の道理」が普通の道理から外れた島の道理と推測される。
●根拠2)茜ちゃんのラスト
本編で茜ちゃんは最後にメイド志保さんに腹を刺されるが、エピローグでは腹の刺し傷に全く触れられない。
同様に刺された歌織先生・エレナはシチューの具になったので、終盤のくだりは茜ちゃんの夢ではない。茜ちゃんは実際に刺されている。
ならなぜ茜ちゃんは歌織先生・エレナのように死ななかったのか。千鶴が望んだからに他ならない。
千鶴が死を望めば志保さんが実行犯となって死ぬし、生き残ることを望んだら刺されても死なない。エピローグで茜の腹の怪我への言及が一切なかったので、千鶴が望んだから茜の怪我がなかったことになった、としか思えない。島はそういう世界だ。
4.館の住人についての考察
①女主人・二階堂千鶴
館の女主人どころか島を支配している千鶴は、結論から言うと人間ではない。クトゥルフで言うならば正体を見ただけでSAN値チェックされるような怪物の類と思われる。
人間ではないので当たり前のように人間を食料として食べる。
ではなぜ傍にメイドの志保と娘役の伊織・茜を置いたのか。
メイドの志保さんは自身の手足として置いたと考えられるが、娘役の伊織・茜は千鶴の手足にはなりえない。日常生活を営むにあたって、大人しく何もできない娘役を置く必要はない。なのになぜ傍に置いたのか。
千鶴は人間を理解したい、そして人間になりたいからではないか。
クルリウタの千鶴視点と思われる歌詞を振り返ってみる。
- 偽りながら 愛することが 人間の正しさならば 正常を纏わせて 隣で生きようか
- 殺めるべきは 愛しいぬくもり それとも欲望か[愛しき蕾 触れさせはしないの] 今を明日を 全てが欲しいと 滴る心[全てが欲しい 狂り 滴る心]
- 儚く美しく 愛を 陰ることない永遠を
一番上の「偽りながら 愛することが 人間の正しさならば」が千鶴視点であれば、千鶴は「人間になりたいために愛する対象として娘役を傍に置いた」と考えられる。千鶴にとって人間とは「何か」を愛する存在だからだ。*2
二番サビの「殺めるべきは 愛しいぬくもり それとも欲望か」も、娘役の伊織を「愛していた対象」として殺すべきか、それとも食料として殺すべきか、と思案する歌詞、と取れる。
ドラマパートで志保さんが「生き残れたかもしれないのに……私のように」と言っていたが、これは千鶴は気に入った人間であれば食料ではなく愛する対象として傍に置いた可能性を示唆している。
これは返すと、千鶴が「愛する対象」とみなさなくなった時点でその人間は殺されて食料になることを示す。伊織が墓を建てていたことを千鶴に知られて殺されたのは、ひとえに伊織の行動が千鶴のお気に召さなくなったからだ。
他者に人肉を食すことを強要するのは、千鶴にとっての喜びの一つが食事(=食人行為)であり、千鶴が愛する対象も自分と同じように食事を喜んでくれると信じて疑わないから、だと思う。
千鶴にとって愛することとは「自分が対象に愛を注げるか」であって「対象が自分に愛を注いでくれるか」は一切考慮されない。この点、愛することが「千鶴が理解した(と思っている)人間の正しさ」であって「実際の人間の正しさ」とは違うなと思う。
②メイド・北沢志保
志保は千鶴に対する恐怖から、死にたくない一心で千鶴に従っている。
クルリウタの「狂り」は志保が日々を繰り返していくうちに精神に異常をきたすことを示唆しているけど、ドラマパートの志保は千鶴の「新鮮な食材がたくさんありますのよ」に吐息で嫌悪を示しているので、食人行為を受け入れていないことが分かる。
クルリウタの歌詞とドラマパートから考察すると、志保の精神状態は「殺人行為は慣れて麻痺しているが食人行為はいまだに拒絶反応を示している」くらいのところではないかと思う。
志保がなぜ島に来たのかは3説ある。
- 40年前の船の遭難事故により流れ着いた
- 週に1回食料などを運んでくる商人によって連れてこられた
- 40年前とは異なる遭難事故で島に流れ着いた
これは2か3のどちらかだと思う。
なぜかというと、たくさんの墓の事について志保が全く触れていなかったからだ。40年前の事故の被害者ならば、たくさんの墓=他の被害者にもうちょっと感じ入る描写があっていいと思うので。
たくさんの墓の供養対象*3が志保と全く関係がない存在だということの証明につながる。
また2か3だととらえると、志保が遭難した4人を見て「……多いか」と言った理由がわかる。
志保にとって、この島に来る人間は皆食料なのだ。
この島に来る人間が「食料」か「愛する対象」かに分かれる千鶴との違いだと思う。
③娘役・水瀬伊織
娘役というように、女主人・二階堂千鶴の実の娘ではない。
千鶴の「愛する対象」として娘役を背負わされているだけで、千鶴との血縁関係は一切関係ない普通の人間だ。
志保同様、伊織が島に来た理由は3説。
- 40年前の船の遭難事故により流れ着いた
- 週に1回食料などを運んでくる商人によって連れてこられた
- 40年前とは異なる遭難事故で島に流れ着いた
志保と異なり、伊織は1の40年前の船の遭難事故の生存者と考えている。
これはプロローグとエピローグの内容がほぼ同じだったからだ。
エピローグで娘役を茜が演じている中、ラジオで茜の遭難事故についてのニュースが流れている。茜が島に来た理由がラジオで流れているように、プロローグで流れているラジオのニュースが伊織が島に来た理由であると考えられる。
たくさんの墓の供養対象は40年前の船の遭難事故の被害者ではないかと思われる。食人で死んだ人もいるかもしれない。
なぜ40年前の船の生存者なのに伊織が少女の姿なのか。千鶴が望んだからに他ならない。
千鶴の望みが島の道理なので、千鶴が望めば茜は腹を刺されても死なないし、娘役の伊織は成長せずかわいらしい少女の姿のままだった。
あとカニバリズムには不老不死の薬効があるという一説があるので、伊織の望まぬ食人行為によって成長しなかった、とも考えられる。
なお、1か月前に死んだペットが40年前の遭難事故の被害者か否かは情報が少なすぎるため考察できません。
信じて送り出したアイドルがシチューの具になったCD、きっと今後ないと思うのでこの経験は大事にしておきます。